Facebookが今ヤバイみたいだ。
3/19に株価が7%下落し、一瞬にして時価総額約370億ドル(約3兆9000億円)を失ったという。この理由は、かねてから報道されているケンブリッジ・アナリティカ社による情報流出に、Facebookが利用されたことが問題視されている事にほかならない。
個人情報の不正取得による選挙操作疑惑
そもそも個人的にFacebookに関してはあまりいい印象を持っていなくて、旧ブログでもささやかながらアラートを発してきた(つもりだ)。その理由は、Facebookのホロスコープが割とヤバイからなのだが、「Facebookって便利~!キャピ!」とか言って喜んで使っているユーザーには悪いけど、それってどうなの?って冷ややかな目で見てる。
まあそれはいいとして、今回の件は大問題の様相を呈してきた。
まずイギリス当局が、ケンブリッジ・アナリティカ社に対して捜査令状を請求する手続きに入った。また欧州委員会の情報保護当局も、この問題を取り上げるために動き出しているという。イギリスのメイ首相もこの問題に注目しているという。
wikipediaによると、そもそもケンブリッジ・アナリティカ社というのは「データマイニングとデータ分析を手法とする選挙コンサルティング会社」だという。2016年アメリカ大統領選挙ではドナルド・トランプ氏陣営が起用した会社でもある。
ご存知のようにこの選挙ではトランプ氏が勝利したわけだが、この時ケンブリッジ・アナリティカ社は、Facebookユーザー5000万人から不正に個人情報を取得し、これを利用して大統領選に影響を与えようとしたと疑われている。
ケンブリッジ・アナリティカ社による個人データ取得
さかのぼること2014年、「性格タイプ診断」のようなクイズアプリがFacebookユーザーに勧められたという――こういうのって、まず引っかかりやすいわけよね。「あなたの性格クイック診断クイズ!」みたいな広告でしょどうせ笑。ただのサービスでそんなの作るわけないのに。
無料占いなんかもそうだけど、世の中に無料で真摯な鑑定があるとでも?・・・・笑。
で案の定、この「いかにも」な釣り針に27万人のユーザーが釣られてダウンロードしてしまった。でFacebookが怖いのはココ=つまり「人と人のネットワーク」っていう謳い文句に潜んだ「ヒモ付け」だからね、結局。それが年間3兆円にも及ぶ売上になるわけだけど。ネット広告で3兆円ってありえるの?
ただそのアプリには「本人とその友人たちのデータを収集する」と、きちんと明示していたらしいが、自己本位で使う人がそんな説明読むわけないので笑。
でずるずるとその27万人がきっかけとなり、それにヒモ付いた5000万人の個人データが集められることになってしまったという。
内部からの告発
これを告発したのがクリストファー・ワイリー氏という人で、ケンブリッジ・アナリティカ社の創立に関わった元幹部だという。実はワイリー氏は当初このプロジェクトに関わっており、その自らの過ちを正すために告発したとのことだ。
【出典元】Facebookの個人データ5000万人分が流出した一件を告発したクリストファー・ワイリー氏とは?/GIGAZINE
でFacebookは、このケンブリッジ・アナリティカ社による不正な個人データ取得に協力した、と批判を受けているわけで、「#DeleteFacebook」というアンチ運動に発展してしまった。すぐFacebook社はケンブリッジ・アナリティカ社のアカウントを凍結した、と発表したがこれも後の祭り。それが今回の株価下落につながったという流れ。
一方ケンブリッジ・アナリティカ社は、こうして収集された個人データはトランプ陣営に渡していない、と否定をしている。
ところがどっこい、イギリスの「チャンネル4ニュース」が、ケンブリッジ・アナリティカ社の重役に覆面記者を送り込んだのだ。この記者はスリランカのビジネスマンに扮して「地元の選挙に活用したい」と重役に面談を申し込んだ。このときの映像が隠し撮りされ、同社が不正を利用するような発言をしたことが撮影されてしまった。
ケンブリッジ・アナリティカ社のホロスコープが怖いことに・・・
英語版Wikipediaにケンブリッジ・アナリティカ社の設立日が載っていた。これに基づいてホロスコープを作成するとこのようになるのだが・・・。
もうね、まるでイスラム国と似てる。
強引に過激にやるぜ、みたいな図ですわ。
で、すでに書いたようにFacebookのホロスコープも危ういものなので、このケンブリッジ・アナリティカ社のホロスコープとFacebookのホロスコープを重ねて相性を見ると、とんでもないことになる。
完全にユーザーが犠牲になる配置だが。
次の時代の足音
こうした個人情報のバックドア送信みたいのは、windows10でもそうだけどこれからもっと問題になるかもしれない。便利だから、無料だからと使っているが、裏で何を利用されているかよく調べる必要がある。L●NEなどもそうだけどね。
ふつう、無料なわけがない。どこかでお金を生む仕組みが仕掛けられていると理解しなくては。
米政府組織NSAによるすべての通信傍受を告発したエドワード・スノーデン氏は、今回の問題の報道を受けてTwitterで
Facebook makes their money by exploiting and selling intimate details about the private lives of millions, far beyond the scant details you voluntarily post. They are not victims. They are accomplices. https://t.co/mRkRKxsBcw
— Edward Snowden (@Snowden) 2018年3月17日
「Facebookは何百万という人々のプライベートに関する詳細な情報を悪用してお金を稼いでいる。彼らは犠牲者ではない、共犯者だ。」とコメントした。
今の日本の文科省の問題にしてもそうだけど、少しづつ、きたるべき次の時代のメッセージが聞こえてきている。まだ少し先だけど、着々と迫ってきているなーという感じだ。
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