ビル・ゲイツは、いかにしてジェフリー・エプスタインに脅迫されていたのか?

ジェフリー・エプスタイン/フロリダ州, パブリック・ドメイン, ウィキメディア・コモンズ経由で

ビル・ゲイツ、エプスタインに脅迫されていた?

現地5月21日、ウォール・ストリート・ジャーナルがなかなか刺激的な記事を出しました。

それによるとマイクロソフトの創業者ビル・ゲイツ氏が、性犯罪者ジェフリー・エプスタインに脅迫されていたという。

エプスタインは、ゲイツ氏とロシア人の女性カードプレーヤーとの不倫を知って、脅迫していたと伝えられています。

ロシア人女性ミラ・アントノワ

「ブリッジ」というカードゲーム、いわゆるセブンブリッジとはまったく違うものらしいですが、正式名称は「コントラクトブリッジ」と言うのだそう。まあ面倒くさいので以下ブリッジに統一します。

このブリッジのプレーヤーだったロシア人女性、ミラ・アントノワ氏がゲイツ氏の不倫相手だったと言われています。

ゲイツ氏は2010年頃にアントノワ氏と知り合ったという。当時彼女は20代前半で、もちろんこの頃ゲイツ氏はメリンダ夫人とまだ結婚中です。

なんでも2人は、ブリッジのトーナメントで対戦したそうです。これは当時アントノワ氏が投稿したYoutube動画の中で自ら語っており、「ゲイツ氏に勝てなかった」と語っているとか。

プロフィールによるとアントノワ氏は、2000~2005年にロシアの大学に通っており、その後米国のベイエリアに移ってソフトウェアエンジニアとして活動し、ブリッジのクラブを設立したという。

ゲイツ側近が、エプスタインを紹介

当時アントノワ氏は、ブリッジを普及させるための「ブリッジプラネット」というオンラインビジネスのアイデアを持っており、そのための資金を求めていたという。

そんな中、ゲイツ氏の側近で最高科学顧問のボリス・ニコリック氏が、アントノワ氏をエプスタインに紹介したようです。

アントノワ氏とニコリック氏は2013年11月にエプスタインと彼のタウンハウスで面会し、彼女がブリッジプラネットをプレゼンして、エプスタインから50万ドルの資金を得ようとしました。

アントノワ氏によると、けっきょくエプスタインはこのプロジェクトに投資しなかったとのこと。

しかし翌2014年11月に、アントノワ氏はエプスタインが提供したニューヨークのアパートに短期間ながら滞在しています。

ブリッジプラネットの資金集めに失敗したアントノワ氏は、ソフトウェアのプログラマーになろうと決意し、その勉強のための学費を貸してくれる人を探したという。

これにエプスタインは同意し、学費を支払ったようです。(←これ覚えておいてください)

ただしエプスタインとアントノワ氏の間には何もなかった、と彼女は述べていますが、それってどうなんでしょうね?アパートを提供されたのに?エプスタインなのに?という疑問はどうしても残ります。

エプスタインの慈善ファンド計画が頓挫

これとは別に当時エプスタインは、JPモルガンと共同で、数十億ドル規模の慈善ファンドを設立しようと計画していたようです。

関係者によると、JPモルガンが世界中の富豪から資金を集め、エプスタインは手数料を得ようとしたと同時に、自身の評判を回復するために利用しようとしていたんだとか。エプスタインは少女買春で2008年に禁固18ヶ月の実刑を受けていました。

この慈善ファンドのために、ゲイツ氏の支援は不可欠な要素だったという。

このファンドに取り組んでいたエプスタインは、2013年にゲイツ氏やノルウェーの関係者と会っていたと言われています。

しかし、この慈善ファンドはうまくいかなかった。数年にわたって話し合いが持たれましたが、ゲイツ氏はこのファンドへの投資を見送ったとのことです。

エプスタインはゲイツに恨みを持っていた?

この話が終わってからだいぶ経った2017年、エプスタインはアントノワ氏についてゲイツ氏に連絡を取ったという。

関係者によるとこの時エプスタインは、アントノワ氏に援助したソフトウェア学校の学費を、ゲイツ氏に払い戻すよう要求するメールを送ったと述べています。

このメールは学費の金額は大した問題ではなく、それよりもエプスタインがゲイツ氏とアントノワ氏の不倫関係を知っていて、暗にそれをバラすという脅しが示されていたという。

ゲイツ氏の広報担当は「エプスタインとの金銭取引はしていない」とコメントしており、このメールに関しても支払いをしていないという。

おそらくエプスタインは、慈善ファンドへの投資を断ったゲイツ氏に恨みがあったのでは、と憶測が飛んでいます。

ちなみにゲイツ氏側近のニコリック氏ですが、エプスタインの遺言執行の予備人として指名されています。ただしニコリック氏は辞退しています。なぜニコリック氏が指名されたのかは闇の中です。

エプスタイン事件はまだ終わってない

エプスタインは2019年7月、未成年性的虐待や人身売買の容疑で逮捕され、翌8月に収容されていたニューヨークの拘置所内で死亡しました。自殺と発表されています。

しかしこの死にはさまざまなツッコみどころがあり、この日拘置所の監視カメラがなぜか故障して作動していなかったとか、なぜか看守が見回りを怠っていたとか、奇妙なことが明らかになっています。

遺族は自殺に不信を抱き、独自で法医学者マイケル・バーデン医師に司法解剖をさせましたが、他殺された証拠があると発表されています。

エプスタインは1980年以降~にヘッジファンドで財を成し、そこから富裕層とのつながりを広げていったと言われています。ブラックブックと言われる彼の手帳には、幅広いセレブ人脈が記載されていました。

もうエプスタイン事件など過去のことで、すっかり興味がなくなってる人もいるでしょうが、最近の海外の情報を見る限り、決して終わってはいません。

最近ウォール・ストリート・ジャーナルが入手したエプスタインの個人カレンダーから、さらなるエリート人脈が明らかになってきました。

私は2日前このブログで「エプスタイン事件はまだ終わってない」と書いたばかりですが、ほら出てきたという感じです。

天体はさまざまな暗示を与えてくれます。

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