米司法省がグーグルを提訴
太陽冥王星スクエアがもう終わるかというタイミングで、米司法省がグーグルを独禁法(反トラスト法)違反で提訴した。いよいよ最後に真打ち登場って感じか。
BBCニュース – 米司法省、グーグルを独占禁止法違反で提訴 https://t.co/ralwva7gzN
— BBC News Japan (@bbcnewsjapan) October 21, 2020
グーグル社はアップルなどのメーカーに年間数十億ドル(数千億円)を支払い、デフォルト設定の検索エンジンをグーグルのものにしていた事が、独占的で他社を排除しているなどと判断され、11の州と首都ワシントンの連邦地裁に提訴された。
米司法省がこれほど大規模な反トラスト法訴訟を起こしたのはマイクロソフト以来で、マイクロソフトが同省から提訴されたのは1998年、裁判が最終的に終了したのが2011年なので約12年超かかっている。
米司法省が指摘している点
▽グーグルは、自社の検索サービスがスマートフォンなどが出荷される際の初期設定となるよう、アップルなどと契約を結び、毎年数十億ドルを支払っている。
▽利用者は他社の検索サービスに切り替えることもできるが、実際には切り替える人はまれで、グーグルも、特にモバイル機器では初期設定のまま使い続ける人が多いと認めている。
▽これによってアメリカ国内のネット検索の分野で90%近いシェアを握り、ネット検索の分野から競合他社を締め出している。
▽またグーグルは、検索サービスでの独占的な地位を通じて集めた利用者の情報を広告事業でも使用し、アメリカで年間400億ドルもの収益につなげている。
▽定額制の検索サービスや個人情報を収集しないとする検索サービスも出てきているが、圧倒的な規模の違いから競合相手にはなり得ていない。
▽グーグルのビジネスモデルによって、個人情報の保護を含めた検索サービスの質が低下しているほか、広告費が高止まりするなどの弊害が出ている。
これに対してグーグル側は、ユーザーは強制されたり代替えのサービスがないから使っているわけではないとし、司法省の提訴には欠陥があると主張している。つまりグーグルを選択しているのはユーザー側でしょうに、ということだろう。
最後に
いかんせん大統領選直前のタイミングなので、選挙絡みかとの憶測が出るのも仕方がない。今回訴えを起こした11州の司法長官はすべて共和党だというし、トランプ氏が再選された折には、GAFAに代表される巨大IT企業に厳しくすることをアピールする狙いがあるとの見方もあるようだ。
ただこれまでアンチGAFAは共和党・民主党に関わらず超党派でやってるし、すでにEUでもグーグルに制裁金を課すなどしていて世界的な潮流になりつつある。
確かに近年のグーグルには少々やりすぎ感を感じることもなくはないかな。長いことグーグル社の行動規範として掲げられていた「Don’t be evil.(邪悪になるな)」が削除されて、ちょっと変わってきた印象を受けることもある。
ただ、それよりも恩恵にあずかっている部分の方が大きいんだけど。
しかしこの問題といいハンター・バイデン氏のハードディスク問題といい、オクトーバーサプライズってやっぱり起こるな。
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