ツイッターがイーロン・マスクの買収を受け入れ
さてツイッター社がイーロン・マスク氏の買収を受け入れました。取締役会が全会一致で承認したようです。
マスク氏がツイッター社の株を取得したと報道されてから、約3週間という電撃的買収劇でした。
取引は米現地4月25日に合意に至りました。買収金額は当初の提案通り1株あたり54.20ドルで、総額440億ドルです。(現在のレートで約5兆6,000億円)
今後は株主・規制当局の承認を得て、2022年度内に買収が完了する予定です。
マスク氏は総額440億ドルのうち、255億ドルの借入金と残り210億ドル以上の自己資本(株式の転換?)によって資金を確保するとされています。
買収が成立すると、ツイッターは株式非公開企業になります。これはマスク氏が示唆していたものです。
BREAKING: Twitter To Accept Elon Musk’s Offer To Buyout Company, Report Says https://t.co/SHChMSiqGI pic.twitter.com/e82M4BAR74
— Daily Wire (@realDailyWire) April 25, 2022
イーロン・マスクの声明
ツイッター社の取締役会議長のブレット・テイラー氏は「ツイッター取締役会は、イーロンの提案を評価するためにその価値・確実性・資金調達に慎重に焦点を当て、よく考慮して包括的なプロセスを実施した」と言い、買収の受け入れは「株主にとって最善の道であると信じている」と述べました。
またマスク氏は買収成立を受けて声明を出しました。
言論の自由は民主主義が機能するための根幹です。ツイッターは人類の未来にとって不可欠な事柄が議論されるデジタルな広場です。
さらに私は新しい機能で製品を高め、アルゴリズムをオープンソースにして信頼性を高め、スパムボットを打倒し、すべての人の本人認証をすることによって、ツイッターをこれまで以上に良くしたいと思っています。
ツイッターはとても大きなポテンシャルを持っており、それを解き放つために会社やユーザーコミュニティと共に働くことを楽しみにしています。
🚀💫♥️ Yesss!!! ♥️💫🚀 pic.twitter.com/0T9HzUHuh6
— Elon Musk (@elonmusk) April 25, 2022
またマスク氏は批判も言論の自由だとして、受け入れる姿勢を表明しています。
最悪の批評家達さえツイッターに残って欲しいと思っています。それが言論の自由というものだからです。
I hope that even my worst critics remain on Twitter, because that is what free speech means
— Elon Musk (@elonmusk) April 25, 2022
ちなみにアルゴリズムをオープンソースにするというのは興味深いです。何が検閲されて何が検閲されなかったのか、どういう投稿がBANされたのか、その透明性が高まるのはいいことだと思います。
市場の反応
買収を受けてツイッター社の株価は上昇しています。
What people with skin in the game (stock holders) think about the Twitter buyout by @elonmusk pic.twitter.com/ywElaCACQg
— Michael Shermer (@michaelshermer) April 25, 2022
個人的にはぶっちゃけ最近のツイッターの経営は、売り上げを伸ばす努力よりも、保守派を叩くことばかりに集中している印象があり、もしツイッター社が買収を拒絶してマスク氏が撤退するようなことがあれば、株価は少なくないダメージを受けたと思います。
一方で、マスク氏が経営するテスラ社の株は若干下落しているようです。
これはマスク氏がツイッター社を買収をしたため、テスラの経営が手薄になるのではという懸念や、マスク氏がテスラ株を手放すのではないかという市場の不安感が影響したかもしれません。
ツイッター社のスタッフはどうなるか
一方この買収により、既存のツイッター社のスタッフはどうなるのか?
先ごろマスク氏はツイッター社の買収が成功した場合、取締役会の給与をゼロにすると予告していました。
Board salary will be $0 if my bid succeeds, so that’s ~$3M/year saved right there
— Elon Musk (@elonmusk) April 18, 2022
「買収が成功すれば役員の給与はゼロにするつもりなので、年間300万ドルの節約になる」
他の一般従業員については、25日午後にツイッター社の社内会議が行われ、パラグ・アグラワルCEOとテイラー取締役会議長が説明しました。
それによると、6ヶ月後の取引完了までは通常通り運営され、現時点でスタッフのレイオフは行わないという。また買収成立後1年間は、これまでと変わらず福利厚生が受けられると伝えられたようです。
ただしマスク氏が正式に代表になった後は方針が変わる可能性があるという。
情報によるとツイッター社内には動揺が広がっていると言われています。というのも先ごろCNNが莫大な予算をかけてスタートした新サービス「CNN+」が、発足1ヶ月で廃止が決定した例があります。このときもスタッフの間に動揺が走りました。
ツイッターやCNNは代表的左派企業ですが、最近こうした企業には風当たりが厳しい状況になっています。
個人的には左派も右派もあっていいと思いますが、ただ左派は、自分たちがやっていることが世間に受け入れられていないという現実を、そろそろ受け入れる時期に来ていると思いますけどね。やり方があまりに急で強引過ぎたのでは。
CNNだけじゃない、Netflixやディズニーでさえ憂き目をみているので。
ドナルド・トランプのアカウントは復活するのか
気になるのは永久凍結されたドナルド・トランプ氏のアカウントですが、トランプ氏はツイッター買収を受けて早々にコメントしました。
それによるとトランプ氏は再びツイッターに参加することはなく、近々リリースされると言われている自身の新SNS「Truth Social」に専念すると述べています。
「イーロンはグッドガイだし、ツイッターを改善してくれると思うので買収して欲しいが、私はTruthにとどまるつもりだ。」
「我々は何百万人もの人を取り込んでおり、Truthの反応がツイッターよりも良いということを発見した。」
Truth SocialはシステムをRumbleのクラウドに移行し、ようやくベータテストが終了したため今週中に正式にオンラインになると発表されています。
トランプ氏は今のところTruth Socialに一度しか投稿していないようです。
ただマスク氏のツイッター社買収の報道を受け、Truth Socialを運営するTMTG社との合併が決まったデジタルワールド・アクイジション・コープ社の株価は下落しました。
左派へのブーメラン
いずれにしろ、今までツイッターで野放しになっていた左派にとってはダメージになる可能性があります。
すでに、もうツイッターでは発信しないと宣言している人もいるようですが、まあそれはその人の好きにすればいいと思います。
それよりも反対派の意見はことごとく排除して、さもツイッターは自分たちだけが自由に発言できるフィールドかのように大股で闊歩してきた事の方に違和感を感じます。保守派はすぐ排除されるのに、BLMやAntifaなどの暴力的な抗議集会の告知などは野放しになっていました。
それが買収によって言論の自由を取り戻すとなった途端、「もうやーめた」では、あまりに子供じみている気がします。
野放しにしてきたツイッター社の姿勢もどうかと思いますが、プラットフォームの責任を問わないという法律=セクション230(通信品位法230条)にも問題があります。この法律はまだインターネットが黎明期だった1996年に成立したもので、その頃と比べるとネット状況や人々との関わりはまるで変化しているのです。もうそろそろ見直す時期が来ていると思います。
けっきょくこうしたルールが変わらない以上、イーロン・マスク氏のような大金持ちがパワーゲームで企業を買い取るしか方法がなかったわけです。
かといって、マスク氏は上で書いたように反対派の意見も排除しないと言っています。どちらが平等と言えるのか。
イーロン・マスク
マスク氏のホロスコープからもわかりますが、この人の実現能力は並外れたものがあります。それが好きか嫌いかは個人の価値観です。私はこれまで同様、客観的なホロスコープの見解を述べています。
ちなみにですが、ツイッター社の買収はホロスコープに暗示されていました。これは外部の金持ちが変更を求めてくるというものでした。その外部がマスク氏だったということです。
マスク氏はこれまでもテスラやスペースXなどを実現させてきました。先ごろウクライナ侵攻で、ウクライナにスペースXのネット環境を提供したことでも話題になりました。
また現在はニューラリンク社を立ち上げて脳に埋め込むチップを研究し、脳に障害のある人を支援する機器を開発しています。これには批判もありますが、これまでいろいろな不可能を可能にしてきた人物がやっていることであり、もし実現したら人類の画期的な発明になるかもしれません。
個人的には日本ではマスク氏を好意的に報じる大手メディアはあまりないという印象です。それは日本の産業をみれば理由は明らかです。なので否定する人は多いでしょう。
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