大谷翔平選手の今季トレード可能性はほぼゼロに、これで今後はどうなるか考えてみる

大谷選手のトレードは無しに?

多くの大谷ファンの希望もむなしく、今シーズンのトレードはほぼなくなったようです。

ニューヨークポストはロサンゼルス・エンゼルスが大谷翔平選手を手放す可能性はほぼゼロになった、と報じました。

MLBは今年のトレード期限を現地8月2日(日本時間3日)に設定してますから、あと何時間かで大きく事態が動くとは考えにくいです。

まあ私も含め、10月のポストシーズンの熱い戦いで大谷選手の活躍が見たい、と多くのファンが思っていたでしょうから、少々残念ではあります。

ところでヤンキースは真剣にオファーしてたんですね。

コスパについて

MLBでは通常、オールスター戦あたりで下位に沈んでいるチームは、来年以降に向けてチームの立て直しを図ります。スクラップ&ビルドです。

とりあえず高年俸の選手を放出して残りシーズンの支出を抑え、他チームからプロスペクトと呼ばれる若くて年俸の安い将来有望な選手と交換トレードをします。

一方、プレーオフ進出が望めるチームは、プロスペクトを出して戦力補強に向かいます。少々コストがかかっても、優勝を狙いたいからです。日本ではトレードはネガティブなイメージがありますが、MLBは双方のニーズを満たすための有用なものです。

その意味からすると、今季の大谷選手の年俸は約5億円程度でコストカットするほどのものではなく、しかもその人気やパフォーマンスからすれば激安中の激安であり、チームが放出する理由など皆無でした。

例を挙げればチームメートのスーパースター、マイク・トラウト選手は2019年に12年総額4億2650万ドルで契約してます。ざっくり1年あたり平均3500万ドル(約45億円)ですから、大谷選手はFA前と言えどいかに激安案件かがわかります。

考えてみて下さい、1年を通じての大谷選手によるエンゼルスタジアムの集客価値、レプリカユニフォームなどのグッズ売上、スポンサー収入などを考えたときに、エンゼルスのフロントがそうとう無脳でない限り、彼を手放すのはあり得ません。

そして大谷選手を放出することによる、エンゼルス人気の低下のリスク。

それでもトレードのウワサが出たのは、次のような背景がありました。

大谷選手は来季から年俸が高騰

というのも今の大谷選手の激安年俸は今季限りであり、来季からまたグンと上がるのです。今シーズン終了後に来季の年俸交渉が行われ、いろいろ言われていますが金額がどれくらいになるか想像つきません。

なにせ二刀流選手の前例がありません。ベーブ・ルースと言っても100年も前の選手です。

ではなぜ大谷選手が激安価格かというと、2021年シーズン前に契約をしたからです。この時すでに年俸調停の権利を持っていたものの、前年2020年は手術から復帰したばかりで成績を残していませんでした。

つまりその時点では二刀流としてシーズンを通じて活躍できる保証はなく、それゆえに2年総額850万ドルという格安契約だったのです。

大谷選手が怒濤の活躍をしたのはその後、つまり2021シーズンに入ってからで、二刀流として全米に認知され、MVPまで獲得しました。その評価が金額として反映されるのは来季からということです。

そんな中エンゼルスは今シーズン中にトレードに出すことで、来季から爆上がりするであろう大谷選手の年俸を支払う事から逃れる、という選択肢がありました。

ただ結局それはせずに、来季も大谷選手を抱えることにしたということです。たぶん。

そして来季(2023年)終了後に大谷選手はFA権を取得します。大谷選手は晴れて他の金持ち球団と交渉できるようになるのです。もちろん今のエンゼルスとも交渉できます。

今後の契約について

ただエンゼルスが2023年シーズンも下位に低迷するなら、また来年7月に大谷選手のトレード話が出てくるのは明白です。その時は高額選手になっているはずなので。

もしエンゼルスが今後も長く大谷選手を所有したいなら、FA権を取得する前に延長交渉する権利があります。

一方エンゼルスがそう望んでも、大谷選手が他のチームと交渉したい、自分の市場価値を知りたい、と思うのならそれを突っぱねることも出来ます。

おそらく、大谷選手には「勝てるチームで戦いたい」という思いがあるでしょうから、いかに高い給料をもらえたとしても、今のような弱いエンゼルスでいいのか?というのはあるのでは。

贅沢税との兼ね合い

弱いとなると、来季エンゼルスは大谷選手以外に戦力補強する必要があります。

ところが金に糸目を付けずに補強するわけにもいきません。ラグジュアリー・タックス(贅沢税)の問題があるからです。2023年はチームの総年俸が2億3300万ドルを超えると、贅沢税として超過金額の20%~を支払わなければならなくなります。

そんなもん払えばいいんだろ、というメッツのような大金持ちのオーナーならいざ知らず、あのヤンキースでさえ贅沢税は嫌うくらいで、当然エンゼルスのモレノオーナーも嫌っています。

エンゼルスは上記トラウト選手と、もう一人の高額選手アンソニー・レンドン選手の年俸を合わせて年7000万ドルと言われてますから、2人合わせて約3分の1を占めることになり、さらに来季これに大谷選手の高年俸がプラスされると、残りの予算が当然少なくなり、すなわち補強費用に影響します。

エンゼルスのマイナーに有望若手選手が充実しているなら問題ないかもしれません。例えばタンパベイ・レイズなどのように総年俸が低いのに毎年それなりに強いのは、そうした選手のやりくりが上手だからです。つまりフロントが賢いか賢くないかが重要なのです。

その点エンゼルスはどうでしょうか疑問です。

やはりプレーオフ出場

大谷選手がこの先大ケガでもしない限り、エンゼルスであろうが他チームと契約しようが高額年俸になるのは間違いないです。

でもやはりメジャーリーガーは10月のために戦うのが本望であり大きなモチベーションでしょう。

松井秀喜氏は巨人時代の1999年シーズン終了後にヤンキースタジアムでリーグ優勝決定シリーズ第2戦を観戦し、ここで戦いたいと思ったと述べています。その思いが叶い、2009年にワールドシリーズで活躍しMVPになりました。

大谷選手がプレーオフで活躍する姿を見る日が来るのか?

それを期待したいですが。