ナッシュビルの学校銃撃と「トランス復讐の日」
トランプ氏の起訴に向けて前のめりだったマンハッタン検事による大陪審は1ヶ月延期されました。急に勢いがなくなってるんですがどうしたんですかね。
さてテネシー州ナッシュビルで起こったキリスト教系学校の銃乱射事件の波紋が広がっています。犯人は28才のトランスジェンダーでしたが、これがLGBTQ問題に絡み、問題が大きくなっているようです。
昨日書いたように、3月31日~4月2日にかけてLGBTQ活動家のグループが、ワシントンDCで「トランス復讐の日」という抗議活動を計画していたことが明らかになりました。↓
ナッシュビルの学校銃撃事件はこの数日前に起こったものであり、犯人とトランス復讐の日に関連があったかどうかはわかりませんが、明らかに火に油を注ぐものだったのは間違いありません。
犯人のオードリー・ヘイルは犯行時にマニフェストを所持しており、そこには侵入経路、武器、服装、地図など、攻撃についての詳細な作戦が書かれていたという。つまりこの銃撃事件はあらかじめ計画されたものだということがわかっています。
しかし左派メディアは「なぜヘイルがこのような事件を起こしたのか動機はわからない」という体で報道することにしたかのように見えます。あくまで個人的な印象ですが。
キリスト教保守派への憎悪
この問題を日本人が理解するのは難しいかもしれません――というのも、根本に宗教観が背景にあるからです。
それでもごく一般的に解釈すれば、キリスト教保守派は同性愛を認めていないため、それに反発するトランスジェンダーの銃撃犯がキリスト教系の学校をターゲットにして、憂さを晴らしたということではないかと予想がつきます。
それは昨日ここで書いたように、この犯人の両親が敬虔なクリスチャンであり、自分の子の性自認を認めていなかったという背景が、ヘイルの犯行動機を増幅させたのは想像できます。
その一方で、過激なLGBTQ活動団体は「復讐だー、今こそ集まれー」と抗議活動の参加者を募っていました。この2つがちょうど同じタイミングでオーバーラップしたことが、このストーリーの構図かと思います。
ちなみにこのLGBTQ団体のWebサイトによると、こうした抗議を主張するに至った動機は、最近保守州を中心に未成年の性転換医療を禁止したり、トランスジェンダーの学生が自分の性自認に合ったトイレやロッカーを使用することを禁止したりする法案が可決されているからだという。
つまり「アタシの心は女性よ」と主張さえすれば、生物学的男性が女子トイレに入ってもいい、というのを禁止しているわけで、ごくまともな法案のように思えますが、LGBTQ側からすれば「弾圧されている」「差別だ」という受け取り方になるのかもしれません。
こうした法案は、明らかに2021年にバージニア州ラウドン郡で起こった「女子学生トイレレイプ事件」が発端になっていると思います。この事件で、共和党が選挙で大躍進したきっかけになったものです。
詳しくは過去の記事をご参照ください↓
司法省の暴走
このラウドン郡の事件で、娘を守ろうとした親に対して、教育委員会は「親はテロリストだ!」という、客観的に見ても実に理解不明で勝手な言い分を司法省に訴えました。
ご存じかもしれませんが、いま米国の教育委員会は子供(しかも小学生)にトランスジェンダーの教育を進めようとしていて明らかに不穏であり、これはディズニーなどと同じくWoke左派の目指す道です。
そして司法省は「そうだそうだ、親はテロリストだ」と同調し、各学校の調査に乗り出したという。
司法省はFBIを包括しており、法的機関を建前にしてやりたいようにできるのです。まさに「ニューヨークではハムサンドでさえ起訴できる」を地で行くことができる。
このようななかなかぶっ飛んだ展開が、あの民主大国アメリカで真剣に繰り広げられたわけです。ぜんぜん民主的じゃなくね?って話です。まあ山羊座時代ですから。
ただこのことは今、下院の過半数を取り戻した共和党が、ようやくガーランド司法長官を追求しており、現在進行形です。水瓶座時代が近づいている証です。
まそれは置いといて、結局のところ急進左派と保守との対立の構図ということになるのかなという感じです。
前から書いてきましたが、やはり「分断の時代」になっていると確信せざるを得ません。
ツイッターの春のBAN祭り
話は戻りますが「トランス復讐の日」の抗議イベントは、トランス・ラディカル・アクティビスト・ネットワーク(TRAN)というLGBTQ団体が計画しており、3月31日から4月2日までワシントンDCで開催され、31日金曜日に出発して土曜日の午前11時に最高裁判所まで行進するという。
まあ名前からして「トランスの極端な活動家のネットワーク」ですから、はたして平和的なものかどうか。
いずれにしてもTRANの抗議呼びかけの投稿はツイッターで削除されており、これはツイッター社が「暴力を煽る投稿」と判断したと言われています。
ツイッター社の信頼&安全リーダーのエラ・アーウィン氏はこのイベントの「復讐」というワードに反応したという。
「私たちは、誰が投稿したかにかかわらず、暴力を煽るようなツイートを支持しません。 “復讐“は、平和的な抗議を意味するものではありません。 平和的な抗議活動を組織したり、支援したりすることはOKです。」と主張しました。
Correct. We had to automatically sweep our platform and remove >5000 tweets /retweets of this poster. We do not support tweets that incite violence irrespective of who posts them. "Vengeance" does not imply peaceful protest. Organizing or support for peaceful protests is ok
— Ella Irwin (@ellagirwin) March 28, 2023
これに対してTRAN側は、「この抗議は団結のためのものであり、暴力を煽るものではありません。TRANは暴力を奨励しないし、このイベントでは歓迎されない」とWebサイトで述べています。
暴力前提の資金集めをしていた
しかしデイリーメールによると「トランス復讐の日」を支えるグループの一部は、銃器や武器の訓練のための資金集めをしていたと報じています。
One of the groups behind the upcoming "Trans Day of Vengeance" had been raising money for firearms and weapons training. #trans https://t.co/R9tD8G4i3E pic.twitter.com/lwN3IxF2K7
— Andy Ngô 🏳️🌈 (@MrAndyNgo) March 29, 2023
記事によれば、同団体のバージニア支部は、3月7日にリッチモンドで「トランスのための銃器/護身術トレーニングのためのパーティー募金活動」を行ったという。やっぱり「トランスの極端な活動家のネットワーク」だったのか。
ある活動家は、アサルトライフルで重武装した人物の写真をSNSに投稿し、「christcucksを殺す」とコメントしていたとのこと。
「christcucks」はスラングみたいなので意味がよくわかりませんが、“狂ったキリスト教徒“みたいな過激なワードになるかと個人的に理解してます。
共和党議員でさえBANされた
そんな中でツイッターの「春のBAN祭り」は保守派にも及び、有名保守家のアカウントもBANされたことが物議になっています。共和党のMTGことマジョリー・テイラー・グリーン議員もその一人でした。
グリーン議員は極左グループAntifaがこの「トランス復讐の日」イベントを主催していると主張し、抗議活動のポスターを引用して警鐘を鳴らしていました。
しかしツイッターは彼女のアカウントさえ7日間凍結したという。
グリーン議員は「すぐにアカウントを復活して下さい」と要求し、「イーロン・マスク、説明してください」と述べました。
Twitter’s @ellagirwin claims no one was given a “strike” for warning the American people of political violence planned at the Supreme Court.
Yet my official CONGRESSIONAL account was banned for 7 days for exposing Antifa’s plan for violence on the “Trans Day of Vengeance.”… https://t.co/L6jVrR4RRC pic.twitter.com/UKbrVLgTgz
— Marjorie Taylor Greene 🇺🇸 (@mtgreenee) March 28, 2023
けっきょくグリーン議員は、アカウントを復活させるために当該ツイートを削除しなければならなかったという。
彼女に限らず、告知ポスターを引用して警鐘を鳴らした保守派たちは、おしなべてアカウントの凍結を食らっているようです。
保守派は憤慨している
こうしたツイッター社の処置に、一部の保守派は憤慨しています。
ツイッターは「暴力を煽るツイートはBANする」と言いながら、それに警鐘を鳴らす保守派も黙らせたということになったからです。
今回アカウントを凍結された保守メディア「フェデラリスト」のショーン・デイビス氏は「ツイッターは救われない。言論の自由を主張する人たちは、そろそろ見切りをつけなければならない」とする記事を寄稿し、その中で「真実を伝えたらBANされた」と訴えています。
確かにこれは、イーロン・マスク氏がツイッター社を買収する時に掲げた「言論の自由を守る」というテーマに反しているかもしれません。
まあ、「どのアカウントが保守派なのか左派なのか区別が付かないので全部BANした」という言い訳もできるでしょうが、少なくとも共和党議員であり親トランプのMTGが左派なわけはないのは明白です。
いずれにしてもこれを書いている時点で、マスク氏はこの件に関してコメントしていないようなので、どう考えているのかは不明です。もしかしたらこれ自体を知らなかったかもしれませんが、騒がれているのでいずれ知ることになるでしょうが。
週末、ワシントンDCで嵐が起きるのか。
※当ブログでは主流メディアでなかなか報じられず、検索されない情報を取り上げています。ぜひブックマークなどをご利用ください。またあなたの大切な人や、教えたい人にお知らせ・共有してください。
詳しくは→こちら