公開されるエプスタイン文書に、クリントン元大統領の名前――新たな事実が明らかになるか

David Hume Kennerly, Public domain, via Wikimedia Commons

未成年への性的虐待に関する日本と世界の違い

あけましておめでとうございます。本年もよろしくお願いいたします。

まずは元旦早々、地震に遭われた石川県近郊の方々の無事をお祈りします。今月、いったん冥王星が水瓶座に入るので、地震はその予兆かもしれません。

さて日本では、ジャニー喜多川氏の性的虐待に加担あるいは隠蔽した人や会社などが、社会的な制裁を受けたことはあるでしょうか。TV局やメディアもほぼ知らんぷりを貫いており、せいぜいジャニーズ事務所の名前が変わったくらいか。

一方海外では、未成年性的虐待や人身売買をした故ジェフリー・エプスタインに関わったものは、たとえセレブであろうが上級国民であろうが銀行であろうがすでにエプスタインが死んでいようが、今になっても責任を追及されている。

エプスタインと取引のあったJPモルガン銀行やドイツ銀行などは、2023年に被害者に莫大な和解金を支払いました。

また、故エリザベス女王の次男である英王室のアンドルー王子は、エプスタイン被害者女性との性行為そのものについては認めなかったものの、こちらも莫大な金額を払って和解しました。これはほぼ認めたのと同じように思える。

以前書いたように、このままいけば現地1月2日に、エプスタインに関わった170人以上の関係者たちの氏名が掲載された法廷文書が公開される予定です。いままで匿名扱いだった氏名が世に晒される事になる。

これは12月18日にマンハッタン裁判所のロレッタ・プレスカ連邦判事が公開を命じました。↓

エプスタインと関わりのあった170人以上の氏名が公開か――裁判所が命令

2023年12月20日

エプスタインは2019年にすでに獄中で亡くなっていますが、非道な性犯罪者は生きていようが死んでいようが関係なく、罪は罪なのです。それに関わったものは氏名を晒される。

その意味で日本は、世界に比べてこうした犯罪に甘いと言われても仕方がない。

エプスタイン被害者の法廷文書を公開

公開予定の法廷文書について、ABCニュースが先出し情報を報じました。

それによると、アンドルー王子やビル・クリントン元大統領を含む著名人の名前が、その文書に登場する見込みだという。

上に書いたようにアンドルー王子は性行為自体は認めていなかったが、この文書によってその行為が言及されてしまうのか。

文書に登場する著名人のほとんどは、エプスタインのために働いた共謀者、彼のプライベートジェットに搭乗した人、彼の自宅を訪れた人、不正行為の疑惑がある人などで、何らかの形でエプスタインと関係していた人たちです。

この文書は2015年に、被害者のバージニア・ロバーツ・ジュフレ氏がエプスタインの共謀者だったギレーヌ・マックスウェルを名誉毀損で訴えた時の裁判記録で、エプスタインとマックスウェルが当時未成年だったジュフレ氏に性行為をするよう指示した有力者の名前があるという。

その中には元上院院内総務ジョージ・ミッチェル氏、モデル事務所の故ジャン・リュック・ブルネル氏、億万長者のヘッジファンドマネージャーのグレン・ドゥビン氏などの名前が含まれ、証言はしているが証明はされていない申し立てなども含まれているとのこと。

マックスウェルはこれらの人物の性行為疑惑を否定していたという。

クリントン元大統領の名前は50カ所以上

ABCニュースが確認したところによると、「Doe 36」として特定されている人物は、ビル・クリントン元大統領だという。

プレスカ判事はこの文書が公開される前に、匿名のままにしておきたい人物の申立てを受け付け、検討するとしていましたが、クリントン側は文書の公開に異議を申立てなかったようです。

今までは黒塗り編集されていた文書の中で、クリントン氏の名前は50件以上言及されているとのこと。

ジュフレ氏は、エプスタイン所有のプライベート島「リトル・セント・ジェームズ島」の夕食会で、クリントン元大統領と会ったと主張しており、これが裁判の争点の一つになっていた。

これについてジュフレ氏の弁護団は2016年6月9日に、クリントン氏の弁護団と非公式の話し合いを開始したという。この話し合いは、クリントン氏を召喚して裁判で証言するよう打診するものでした。

実はこの2日前に、妻のヒラリー・クリントン氏が2016年大統領選挙の民主党指名をほぼ確保したタイミングだったのは特筆すべき事かもしれない。

ジュフレ弁護団の打診に対してクリントン弁護団は、エプスタインの島には行ったことがないため、証言しても役に立たないと答えたという。

マックスウェルも、クリントン氏は島に行ったことはないと否定しました。マックスウェルは、クリントン氏を尋問するのは「まったくのナンセンス」であり、「センセーショナルな記事でメディア露出を増やそうとするジュフレ側の見え透いた策略」だと批判したという。

ジュフレの弁護団は、クリントン氏の証言はこの裁判での関連性が高く、基本的な主張と防御にとって重要だと主張しました。

けっきょくジュフレ氏側の要請は、判事によって却下された。

クリントン氏とエプスタイン

クリントン氏とエプスタインの関係が初めて公になったのは2002年のことでした。その年にクリントン氏はまだ名前が知られていなかったエプスタインの飛行機で、アフリカの複数の国を人道的使節団として訪れたことを記者たちが嗅ぎつけた。

クリントン氏は報道官を通じて当時ニューヨーク誌に、「ジェフリーは非常に成功した金融業者であると同時に、世界市場に対する鋭い感覚と21世紀の科学に対する深い知識を持つ献身的な慈善家でもある」と語っています。

しかしクリントン氏の代理人によれば、2005年にエプスタインとの接触を断ち切ったという。ちょうどフロリダ州で、エプスタインが未成年性的虐待の捜査を受ける直前のことでした。

2019年にエプスタインが児童性的売買で逮捕された時、クリントン氏の報道官は、前大統領はエプスタインの犯罪について「何も知らない」と述べました。

「彼は10年以上もエプスタインと話をしていない」といい、「リトル・セント・ジェームス島、ニューメキシコにあるエプスタインの牧場、フロリダにある彼の邸宅にも行ったことがない」と述べています。

クリントン夫妻の一人娘チェルシー・クリントンの結婚式に参加したギレーヌ・マックスウェル↓

アンドルー王子は苦悩している

デイリーメールによると、判事が裁判文書の公開を命令したことで、アンドルー王子は「完全に苦しめられている」という。

もちろん文書に名前があるからです。

アンドルー王子はこのクリスマスを、兄であるチャールズ国王や他の王族たちとサンドリンガムで過ごす事になっていたが、その直前にこの命令が出されたことで、深い絶望に陥ったと報じられました。

味方だった母のエリザベス女王はすでに亡くなっており、彼は途方に暮れ、完全に苦しめられているというのです。

ジュフレ氏はまだ未成年だった17歳の時に、アンドルー王子とセックスすることを「強要された」と主張しました。

ニューヨークのマンハッタンのエプスタインの邸宅、リトル・セント・ジェームズ島、ロンドンにあったマックスウェルのアパートの計3カ所で、アンドルー王子と性行為をさせられたという。

アンドルー王子は2021年8月にジュフレ氏が起こした裁判で、翌2022年2月に和解していますが、今回の文書でまた再燃する事を恐れているとのこと。

エプスタイン関係者は全てを失う

アンドルー王子は2020年5月に、エプスタインとの関係によりすべての公務から永久に辞任すると発表されました。

2022年1月には、全ての軍の称号と、王室後継者の地位を剥奪されました。公式にHRH(殿下)の称号も使われることはなくなりました。

伊藤穰一氏は、マサチューセッツ工科大学(MIT)のメディアラボ所長を務めていましたが、エプスタインとのつながりが発覚し、辞任に追い込まれました。

また伊藤氏は、マッカーサー基金の理事、ニューヨーク・タイムズの取締役、ジョン・S・アンド・ジェームズ・L・ナイト財団の評議員、PureTech Health社の会長など、全ての役職から辞任しました。

伊藤氏が悪質だったのは、エプスタインの事を隠そうとしたからです。

つまりエプスタインに絡んだ人は、アンドルー王子の例を挙げるまでもなく、全てを失う可能性があるのです。

そこが日本と違うところです。なぜなら伊藤穰一氏は、その後日本で千葉工業大学の学長に就任しているからです。アメリカや他の先進国では、おそらく伊藤氏の居場所はないのでは。

ともあれジュフレ氏は、法廷文書の公開決定を受けて、ツイッターXで「多くの人がナーバスになっている」と書いています。

「米国政府の上院議員のメンバー(の名前)を聞いている!クリスマスから新年にかけて、多くの人がナーバスになりそうだ。」↓

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2023年4月1日
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