最高裁がトランプ有利の判断を下す可能性が出てきた――大統領免責特権について審理

ドナルド・トランプ/The White House from Washington, DC, Public domain, via Wikimedia Commons

最高裁がトランプ対米国を審理

連邦最高裁は4月25日、ドナルド・トランプ氏が大統領免責特権を主張して訴えた「トランプ対米国」の審理を開始しました。

これは現在起訴されているトランプ氏の裁判の一部をひっくり返す可能性があるものです。

司法省(検察)は、2021年1月6日の米国会議事堂事件の暴動に「トランプ大統領が関与した」として起訴していました。

一方トランプ側は、大統領在任中に訴追されることはないという免責特権を主張しています。

日本でも国会議員には不逮捕特権がありますが、同様にアメリカ大統領はその任期中は刑事起訴から免れるという免責特権があります。

トランプ側の主張は、一審のワシントンDC地方裁判所で却下され、二審のDC巡回区控訴裁判所も一審の判決を支持したため、最高裁に控訴していました。

このたび最高裁は口頭弁論を行いました。最終的な判断は6月になると見られています。

個人的にはこれが太陽冥王星スクエアのタイミングで起こったことが興味深いと思ってます。(そのためか今週は爆弾情報が多いのも不思議です)

最高裁はトランプ有利と判断か

もう一つ、最高裁が審理している「フィッシャー対米国」よりも、こちらの方がトランプ氏にとって分が悪いと予想されていましたが、その予想に反して今回トランプ側に有利な展開を見せています。

Axiosの分析によると、トランプ側が主張する免責理論を明確に否定する判決は「最も可能性が低い」と評価しています。

それよりも最高裁判事の大多数は、元大統領は刑事告発から少なくともある程度保護されなければならないが、トランプ氏が求める「絶対的な免責」は必ずしも必要ではないとの判決に傾いたようだ、と述べています。

その上で最も可能性が高いのは「最高裁が審理を打ち切り、下級審に差し戻すことだろう」と結論づけました。

https://www.axios.com/2024/04/25/supreme-court-trump-immunity-prosecuton

最高裁判事の見解

この口頭弁論で、最高裁判事たちが指摘したポイントは以下です。(リベラル派判事は起訴を擁護しているので省きます)

サミュエル・アリート判事(ジョージ・W・ブッシュ任命)は、退任後に訴追されるなら大統領はそれにビクビクしながら仕事をしなければならないと述べた。「大統領は、次の政権が自分を刑務所に入れようとしないかと心配しながら仕事をする必要があるのだろうか?」

ブレット・カバノー判事(ドナルド・トランプ任命)も、「もし大統領が今後も日常的に捜査の対象になるとしたら、大統領はどのように機能するのか?」と疑問を呈した。

ニール・ゴーサッチ判事(ドナル・トランプ任命)は、政治的な動機による訴追の餌食になるかどうかについて懸念を表明した。「再選のためであろうと、政敵を標的にするために、将来刑法が使われることを懸念している」

クラレンス・トーマス判事(ジョージ・H・W・ブッシュ=パパブッシュ任命 )は、過去に米国大統領がマングース作戦のような活動やクーデターを行ったが、起訴はされなかったと述べた。

ジョン・ロバーツ最高裁長官(ジョージ・W・ブッシュ任命)は、トランプ氏の訴えを却下した下級審を非難した。「(下級裁判所の判断を)読んだ限りでは、単に元大統領が起訴されるから起訴できる、と書いてあるだけだ。」

裁判が遅れることはトランプ勝利

Axiosが予想しているように最高裁が下級審に差し戻すだけでも、トランプ側にとっては勝利と言えます。なぜなら大統領選挙前に有罪判決が出なければいい「だけ」だからです。

法律専門家のマイク・デイビス氏は「選挙前に裁判が行われることはないだろう」とXに投稿し、「これはトランプ大統領、そして大統領職とわが国にとって歴史的勝利となるだろう」と述べた。

まあ歴史的勝利もクソも、元はと言えばバイデン政権の司法省がムリヤリ理屈をこねて嫌がらせ起訴しているだけな気がしますが。

それはさておき最高裁の結果により、トランプ氏のワシントンDCでの裁判、ジョージア州フルトン郡の裁判、フロリダ州の裁判が遅れる可能性があります。

少なくとも現時点では、トランプ氏にとってはそれで十分です。

大統領選挙前に判決が出るのは一件だけ

先日書いたように最高裁は、もう一つの「フィッシャー対米国」を審理しており、こちらもトランプ裁判に影響を与えるものとなります。

「フィッシャー対米国」も「トランプ対米国」も、裁判の進行を一時中断させており、長引けば長引くほどトランプ氏にとっては有利になります。

その中でフロリダ州のジャック・スミス特別検察官が起訴した機密文書裁判では、多くの未解決の争いの中で宙ぶらりんになっています。スミス特別検察官は焦っていると言われてる。

さらに最近、アイリーン・キャノン判事が証拠文書の機密解除を命令したため、今まで知られていなかった衝撃的な証拠が出てきており、検察側に打撃を与える可能性があります。

もう一つのジョージア州のRICO法違反裁判では、以前から書いているようにファニ・ウィリス地方検事を解任すべきか否かをめぐる法廷闘争により、依然として流動的なままとなっています。

なので今あるトランプ裁判の中では、現在進行中のニューヨークのポルノ女優口止め料裁判のみが、11月の大統領選挙までに終結する唯一の裁判となりそうです。

ただアリゾナ州が最近、2020年選挙絡みでトランプ陣営を起訴しており、まだ嫌がらせは続きそうです。(トランプ本人は起訴されていない)

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