ドイツ銀行がエプスタイン被害者と和解
未成年性的虐待や人身売買で逮捕され、獄中で死亡したジェフリー・エプスタインの被害者が起こした訴訟で、ドイツ銀行は7500万ドル(約103億円)を支払う事で合意したとのこと。
匿名の女性たちが起こしたこの訴訟は、ドイツ銀行がエプスタインの蛮行を見て見ぬふりをして「法に従うことよりも利益を優先し、故意に関与していた」と主張していました。
その上で「エプスタインの性的人身売買の実情を見るべきだった」としています。
この訴訟はニューヨーク州の裁判所で起こされたもので、ニューヨーク州法では性的虐待に関する民事訴訟の時効を撤廃したことにより、過去の被害でも訴えることが可能になっていました。
Breaking News: Deutsche Bank will pay $75 million to sexual abuse victims of Jeffrey Epstein who alleged the bank helped enable sex trafficking.https://t.co/B75kgxY8Gh
— The New York Times (@nytimes) May 18, 2023
今後、全ての関係者に責任を問うことが出来る
ドイツ銀行は2013年~2018年にかけてエプスタインと取引し、日常的に銀行業務を提供していたとのこと。
関係者の話によると、ドイツ銀行は不正行為を認めたわけではないものの、和解には合意したという。まあよくあるパターンですね。アンドルー王子もこのパターンです。
これにより被害者は、エプスタインと取引があった全ての関係者をニューヨーク州で訴えることが可能になったことになる。過去エプスタインと関わりを持った人たちは、今さら後悔していると言われています。
被害者の代理人の一人、エドワーズ・ポッティンジャー弁護士は「この和解により、エプスタイン被害者数十人は、エプスタインの性犯罪を助長したすべての個人と団体が、最終的に責任を問われることを知った」と述べました。
JPモルガンも提訴
一方、エプスタインが所有していたリトル・セント・ジェームズ島のある米領バージン諸島は、2022年12月にJPモルガン・チェースを提訴しています。
それによるとJPモルガンは、エプスタインが自分のプライベートアイランドで若い女性を人身売買し、彼や他の人々から虐待を受けることを可能にし、利益を得ていたとして訴えました。
Virgin Islands attorney general sues JPMorgan Chase for handling Jeffrey Epstein's financial transactions after his conviction for child sex trafficking. She's fired days later. https://t.co/qOwJCaQ9eA
— TheBlaze (@theblaze) January 3, 2023
この訴訟でJPモルガン・チェースのジェイミー・ダイモンCEOは、2日間の尋問を受けなければならないと裁判所から命令されています。ダイモン氏は5月26日に裁判所で証言する予定になっています。
JPモルガンは2000年~2013年にかけてエプスタインを顧客にしており、エプスタインが2008年にフロリダ州で起訴された後もその関係を続けていました。つまりドイツ銀行はJPモルガンの後エプスタインとつながっていたことになります。
ジェス・ステイリー
JPモルガンは、エプスタインが現金を支払って未成年の少女や若い女性を自宅に集めていたことを知りながら、その関係を断つよう社内で何度も警告されたにもかかわらず、それを無視したと訴状で告発されています。
逆にJPモルガンは、元エプスタインの担当だったジェス・ステイリー氏を訴えるなどして事態は泥沼化しています。
ステイリー氏はエプスタインと1000通以上のメールのやり取りをしていた事がわかっており、そのうち1通はステイリー氏がリトル・セント・ジェームズ島から発信したものでした。
ステイリー氏はJPモルガンを退社後、同じく大手銀行のバークレイズのCEOに就任しましたが、エプスタインとの関係を取り沙汰されて2021年に辞めています。
さらなる富豪らに召喚状
エプスタイン事件はまだ終わってません。本人は死亡し、片腕だったギレーヌ・マックスウェルが有罪になり刑務所に入ったことで「はい、おしまい」というわけではありませんでした。
むしろ今後、裁判で様々なことが明らかになっていく予感さえあります。
上に書いたバージン諸島がJPモルガンを訴えた裁判で、
・Google創業者のセルゲイ・ブリン氏
・ディズニー元幹部マイケル・オヴィッツ氏
・ハイアットホテル執行会長トーマス・プリツカー氏
・不動産投資家モート・ザッカーマン氏
などの富豪に召喚状が発行されました。
Google founder, former Disney exec to get subpoenas in JPMorgan Epstein lawsuit https://t.co/1DO87XBxgq
— CNBC Now (@CNBCnow) March 31, 2023
イーロン・マスクにもとばっちり
さらにヴァージン諸島は、イーロン・マスク氏にも召喚状を発行しました。
法廷文書によると、エプスタインがマスク氏をJPモルガンに紹介した、あるいは紹介しようとした可能性があると述べています。
これについてマスク氏はツイッターで反応しました。
これはいろいろな意味で馬鹿げてる
1.あのバカは私に何一つアドバイスしたことはない。
2.私が間抜けなペテン師から財務的なアドバイスを必要としたり、聞いたりするという考え方は馬鹿げている。
3.JPモルガンは10年前、テスラのグローバルな銀行業務を持っていたにもかかわらず、テスラを失望させ、その後撤退させた。私は彼らを許したことはない。
This is idiotic on so many levels:
1. That cretin never advised me on anything whatsoever.
2. The notion that I would need or listen to financial advice from a dumb crook is absurd.
3. JPM let Tesla down ten years ago, despite having Tesla’s global commercial banking…
— Elon Musk (@elonmusk) May 16, 2023
※当ブログでは主流メディアでなかなか報じられず、検索されない情報を取り上げています。ぜひブックマークなどをご利用ください。またあなたの大切な人や、教えたい人にお知らせ・共有してください。
詳しくは→こちら