タイガー・ウッズの名前を久々に聞いたと思ったら、飲酒運転で逮捕という。
本人は処方された薬のせいだと釈明し、正式にアルコール反応も出なかったと発表もされたが、そのことよりも逮捕後のタイガー・ウッズの写真に衝撃が走っている。生気のない顔に無精ヒゲ・・・まるで本物の犯罪者かジャンキーのようだ。
全盛期は無敵だった
ともかく彼のキャリアにおける実績は凄まじい。
これを執筆時現在、PGAツアー通算勝利数79勝(歴代2位)、メジャー選手権優勝14回(歴代2位)、生涯獲得賞金額1億ドル突破(歴代1位)、そして不倫した女の数(プライスレス)。
また驚くべきことに、これらの記録はほぼ35才までに積み上げられたものだ。ご存知のようにプロゴルファーのキャリアは他のスポーツに比べ長いため、この天才はいったいどこまで記録を伸ばすのかが期待された。
獲得賞金だけでも、人間一人が生涯に獲得するお金としては破格すぎるほどだが、スポーツ選手の場合スポンサー料というのも、我々一般人には手の届かないビッグマネーをもたらす。特に彼は全盛期にナイキとの蜜月関係があった。当時ナイキが彼と結んだスポンサー料は1億ドルとも言われたが、それはともかくとして、ゴルフ業界にナイキブランドを浸透させたのは、ウッズの功績によるものが大きかったと思う。その点でナイキの戦略は成功したと言える――あの事件までは。
ナイキは1980~1990年代にNBAのスター、マイケル・ジョーダンと契約し、シグネチャーモデル“エア・ジョーダン”をヒットさせ、シューズ業界における地位を築いた。続く“エア・マックス”はスニーカーマニアにとって憧れのものとなり、一時期「エアマックス狩り」という犯罪までも誘発した。
ただその頃のナイキは、まだスニーカーブランドというイメージで、現在のようなトータルスポーツブランドとしての認識はなかったように思う。
その後タイガー・ウッズというゴルフ界の若き大スターと契約し「おっさんスポーツ界」(失礼)にナイキというブランドをぶち込んできたのだった。実はゴルフ界は、若者たちがやるスポーツとはケタ違いのお金が動く。それはなぜか?答えは「おっさんスポーツ」だから、ということに尽きる。例えば、ドライバー1本だけでも十万円以上というものがざらにある。ゴルフは14本のクラブを使ってやるスポーツで、ドライバーはその中のたかが1本だが、その値段が成立してしまう世界だ。
しかもおっさん達はそこにカネを惜しまない。なぜならカネで実力を補おうとするからだ。それがおっさんクォリティなのだ。
また週末のゴルフ場のプレー代は、普段500円のランチを食べているサラリーマンにはなかなか出せる金額ではない。こうした高コストな事情から、ゴルフというのはある程度収入のある人しか手を出せないという、ある種の歪んだステイタスをもたらす結果になっている。
しかしゴルフを純粋なスポーツと見た時に、その良し悪しは別問題だ。こうした高コストが、子供など若い者の参入を阻んでいると言う理屈は昔からある。スポーツは裾野が広いほどその技術が研鑽される。誰かスターが出てくると、それを負かそうと新たな力が台頭してくる。そんなレベルアップを阻んでいるのも高コストが原因で、だから日本人から世界に通用するプレイヤーがなかなか出にくい、というのはあるはずだ。
そんな業界に、タイガー・ウッズという存在が新たな潮流をもたらした。それまでワニのマークや傘のマークのゴルフウェアがおっさんゴルファーファッションを席巻していた世界に、スウッシュ(ナイキのマーク=勝利の女神ニーケーの彫像の翼をモチーフにしたとされる)を身に着けたおっさん達が、これみよがしに飲み屋のチーママを連れて跋扈しはじめたのである――いやこれは決して揶揄などではなく、それほど彼の活躍は素晴らしく、ゴルフ界全体の底上げに貢献したと言っても過言ではないのだ。
一瞬にして堕ちた天使
タイガー・ウッズはなぜ堕ちてしまったのか?――ホロスコープを見てみたい。
ゴルフは技術を争うスポーツだ。
技術を水星とするなら、タイガー・ウッズの水星は山羊座26度にあり、この水星は集中力・向上心・努力を兼ね備えたものだ。しかも土星の抑えが効いていて、やり過ぎ・はみ出しをスポイルしている。ゴルフに度を超えたパワーは必要なく、いかに正確にボールをプレースするかが、そのプレーヤーの実力となる。そのために土星はうってつけの性質だ。
その水星が、スキルを発揮したい5ハウスに位置されており、もともと5ハウスっぽい獅子座の土星とアスペクトしている。
ちなみに水星はアセンダント・MCの主星でもある。
さて細かい考察はさておき、あんなに活躍しまくっていた彼が一瞬にして身を持ち崩したのはなぜだろう?――人によっては、彼の父が死んでから身を持ち崩したと言う説もある。
しかしそれも含め、占星術的には全ては冥王星にガツンとやられたから、に違いない。
冥王星は2008年に山羊座に入った。冥王星の影響力は、入った瞬間からそのサイン全体に影響をおよぼすほどのパワーを持っている。タイガー・ウッズの不倫事件が起こったのは上述したように2009年のことだった。つまり、大きな意味での冥王星・冥王星スクエアに、彼の太陽が巻き込まれる形となった。
ちなみに、日本の太陽は蠍座だが、冥王星が蠍座に入って日本はバブルが崩壊した。タイガー・ウッズの場合は、この日本のバブル崩壊のときと少し似ている。タイガー・バブルは一瞬にして崩壊したのだ。
日本はバブル崩壊の影響を、長きにわたって引きずった。
正確な経済指標は調べていないが、おそらく冥王星が蠍座にいる間(~1995年)は厳しかったと思う。この点からしてタイガー・ウッズの場合、冥王星が山羊座にいる間はなかなか厳しいのかもしれない。
ではタイガー・ウッズの将来は暗いのか――いやそれはないと思いたい。なぜなら、彼はPGAツアーから将来もらえる年金が破格だからだ。こういうスポーツ選手に対する将来の保障が、日本とアメリカは段違いなのである。米ツアーで頑張っていた丸山茂樹プロがTVに出演した時に言っていたが、タイガー・ウッズクラスなら、60才以降に総額数百億の年金が支給されることになるはずだという。まあその金額は盛られていたにしても、おそらく生活するには十分過ぎる年金が、死ぬまで支給される事になっているのは間違いないだろう。それくらい、ゴルフ界というのは金が動く世界ということの証でもある。ちなみにメジャーリーガーの場合、在籍5年から資格が発生し、10年在籍すれば、年間1500万円くらいが55歳から死ぬまで支給されるようだ――ただそれが非常に難しいのは言うまでもないが。
えーと、度を超えた不倫に関して?
そりゃこのホロスコープに見事に暗示されているけどw
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