「100日後に死ぬワニ」が、あらためて高橋まつりさん自殺の悲劇を呼び起こす

高橋まつりさん

「100日後に死ぬワニ」と電通の件や、自殺された元財務省の赤木俊夫氏が取り沙汰されたことにより、2015年に過労自殺した元電通社員の高橋まつりさんの名前がチラホラ出てくるようになったので、ちょっと取り上げてみる。

大好きで大切なお母さんさようなら、ありがとう

高橋まつりさんは2015年12月25日、東京都江東区にある電通の女子寮の4階から飛び降りて死亡した。享年24才。

亡くなるクリスマスの朝、まつりさんは母親の幸美さんに

大好きで大切なお母さんさようなら、ありがとう。

人生も仕事も全てが辛いです。

お母さん、自分を責めないでね。最高のお母さんだから」

というメールを送った。

慌てて幸美さんが電話をかけ「死んではだめだよ。死ぬくらいだったら、会社は辞めてもいいから」と言うと、「うん、うん」とだけ答え、数時間後に命を絶った。

過酷な残業

まつりさんはその年の4月に電通に入社したばかりで、ネット広告の部署に配属になったが、10月頃から仕事量が激増したようだ。

残業時間は
・2015年10月→69.9時間
・2015年11月→69.5時間
と、上限の70時間ギリギリの数字で申請されていた。

しかし弁護側は、入退館ゲートのデータから算出した結果、残業が月に130時間を超えることがあったとし、会社が過少申告をさせていたと主張した。

2016年9月に三田労働基準監督署が、10月9日~11月7日の残業時間が105時間あったと認め、自殺は長時間の過重労働によりうつ病を発症したのが原因として、労災を認定している。

これにより、電通は2016年ブラック企業大賞を受賞。
また石井直代表取締役社長が引責辞任している。

決してヘタレではなく頑張り屋

高橋まつりさんは中学生の時に両親が離婚し、弟とともに母子家庭で育っている。

市営住宅での母子3人の暮らしは経済的に恵まれなかったため、入試トップの生徒には授業料免除の特待生になれる制度のある静岡県沼津市の暁秀高等学校を受験し、見事トップ合格。入学後も優秀で教師から東大を薦められたという。そして2010年に現役で東京大学文科III類に合格。

東大ではラクロス部トレーナー、週刊朝日編集部でアルバイト、恵まれない中学生にボランティアで勉強を教えるなどしていた。3年生のときには文科省と中国政府から奨学金を受け、中国に1年間留学している。

そして就活の際、様々な企業を回る中で電通に興味を持ち、内定を獲得すると他の企業は断った。

決意を持って入社したが・・・

電通入社を決断したことに対して、母の幸美さんは過去の過労死などの例から、過酷な職場ではないかと危惧していたという。だがまつりさんの意思は固かったようだ。

ところが入社6ヶ月の頃に「会社を辞めたい」と母親にメールしたという。研修期間が終わった頃から、すでに書いたように仕事量が激増していたようだ。

高橋まつりさんのツイッターより

2015年12月18日 午前4:01

2015年12月11日 午前5:39

2015年12月9日 午前4:06

2015年11月5日 午後11:58

2015年10月21日 午前3:41

2015年10月14日 午前7:20

2015年10月12日 午後11:21

相談していた

高橋まつりさんはなぜ自殺する前に電通を辞めなかったのか、なぜ他者に相談しなかったのか、という疑問が湧くが、決してそういうわけではなかったという。

 「まつりは電通を辞める際の資料としてメールやメモなどを残していました。そこから分かったのは、まつりはずっと黙って我慢を重ね、最後に自殺を踏み切ったわけではなく、人事部、上司、同僚と社内のいろいろな人に相談をしていたことです。助けてほしい、と必死に声を挙げていました。まつりは母親である私にだけは心配させまいと悲観的なことを伝えておらず、今はあの子を助けてあげられなかった後悔しか残っていません」

【出典元】高橋まつりさんの死は人ごとか 東大OGの過労死を巡って/東大新聞オンライン

そりゃそうだろう。まつりさん天秤座の金星だし。
人に臆することなく相談すると思う。むしろ自分から人の意見を聞きたいはずだ。

また、以下のようなツイートもしているね。

しかし、最後は自殺という選択をしてしまったのは残念だ。

考察

高橋まつりさんのホロスコープを見たけど、生まれ自体はそんなに厳しいものとは思えなかった(もちろん出生時間はわからないが)。

実際、若年時の家庭環境は経済的には恵まれなかったにせよ、自らの努力で克服して東大に入っているし、そういう意味ではどちらかと言ったら勝ち組では。

ただタイミングに恵まれなかったと思うのは、自殺する前つまり過剰勤務になってきた頃に、かなり圧迫やストレスを感じる状態になっていたこと。

ちょうどその頃にトランジットの土星が射手座に入り、まつりさんのホロスコープが犠牲を暗示する状態になっていたし、そして年齢天体である金星が、これ以上なく厳しい状態になってしまったことなどが災いした。

電通との縁

それとまつりさんの生まれは、縛られていたものから縁を切るのに一筋縄ではいかないものを持っており、スパッと抜け出せないスパイラルにハマっていたかもしれない。それが辞めたいといいつつ、すぐに電通と縁を切れなかった要因なのでは。

電通との相性は、やはり惹かれるものがあったと思う。もしかしたら直接の上司などとの相性で問題あったかもしれないが、それは知る由もない。

いずれにしても、あらためてご冥福をお祈りしたい。