ツイッターファイル第二弾、ついに公開!――シャドウBANがいかにして行われていたか

ツイッターの秘密ブラックリスト

2020年にニューヨークポストがハンター・バイデンのラップトップをスクープした記事をブロックし、その後さまざまな分野にわたって大規模な検閲をすることにつながるTwitter社内の内部文書、いわゆる「ツイッターファイル」の第二弾がついに公開されました。

ジェームズ・ベーカー氏の妨害によって公開が遅れましたが、ようやくです。

ツイッターファイル第二弾、公開が遅れているのは元FBIの邪魔が入ったから

2022年12月8日

第二弾ファイルは元ウォールストリートジャーナルやニューヨークタイムズに携わっていたジャーナリストのバリ・ワイス氏のツイッターアカウント(@bariweiss)で公開されています。

ワイス氏は冒頭で、第一弾を公開したマット・タイビ氏と同じように「Twitterはかつて”すべての人に、障壁なく、瞬時にアイデアや情報を創造し、共有する力を与える”という使命を掲げていた。しかしその過程で、障壁が築かれた。」と述べました。

このスレッドは「TWITTER’S SECRET BLACKLISTS.(ツイッターの秘密ブラックリスト)」とタイトルが付けられており、特定のツイートやユーザーを秘密裏に「ブラックリスト化」するという、ツイッター社の慣行があったことを明らかにしています。

シャドウBANは、どのようにして行われていたか

まずワイス氏は、ツイッターの「シャドウBAN」について明かしています。

「シャドウBAN」=つまり表面的にはBANや凍結されていないためユーザー自身は気付かないが、ツイートをトレンドや検索に引っかからないようにする、いわゆる裏技的なやり方が存在していたことを説明しました。

その1.トレンド・ブラックリスト

例としてまずスタンフォード大学医学部教授のジェイ・バタチャリヤ博士のアカウントを挙げました。バタチャリヤ博士はロックダウンに反対を表明していた専門家です。

ツイッターは密かにバタチャリヤ博士をブラックリストに登録し、トレンドに乗らないように設定しています。

「トレンド・ブラックリスト」のマーク入り↓

バタチャリヤ博士はこれに反応し、ツイートしています。これを読む限り、博士自身はブラックリストに載っていたことを知らなかった、つまりシャドウBANされていたことを知らなかったようです。

「まだ、この事実を知った感情を整理できていない。ツイッターが私をブラックリストに載せたことを知った時の感情を処理しようとしているところです。科学的な議論の検閲が、学校閉鎖のような政策を許し、何世代もの子どもたちが傷つけられたんです。

TwitterのCOVID政策議論の弾圧に、政府がどんな役割を果たしたのかが気になるところだ。時間が経てば分かることでしょう。バリ・ワイスとイーロン・マスク、ありがとうございました。太陽の光は最高の消毒剤です。」

その2.サーチ・ブラックリスト

続いてFOXニュースの保守系人気トークショーの司会、ダン・ボンジーノ氏が「検索ブラックリスト」に登録されていることを明かしています。ボンジーノ氏のアカウントは現在360万以上のフォロワーを持つ人気アカウントです。

「サーチ・ブラックリスト」のマーク入り↓

ボンジーノ氏はすぐにこれに反応しています。

「我々はTwitter弾圧マシンの標的であることを常に知っていた。常にだ。しかし、リベラル派はそれを”陰謀論”だと言い張ったのだ。今夜、その正当性が証明されたが、私はリベラル派からの謝罪は期待していない。彼らは権力を乱用するために生きており、そのため謝罪はしないだろう」

その3.拡散しないブラックリスト

そのほか、保守派活動家のチャーリー・カーク氏のアカウントを「拡散しない」設定にしています。

「Do Not Amplify」マーク入り↓

カーク氏の反応「旧ツイッターよ、ありがとう!」

その後カーク氏は、2018年にジャック・ドーシー元CEOと会ったときは、シャドウBANしていないと断言されたことをツイートしてます。ただ第一弾でドーシーの知らないところで検閲していたことがバレているので、知らなかった可能性もあるのでは。

この日カーク氏はFOXニュースのタッカー・カールソン氏の番組に出演し、「真実をすべて明らかに」と述べています。

ツイッターはシャドウBANを否定

しかしツイッターはシャドウBANをやっていることを否定した、と書いています。

2018年に当時の法務責任者ビジャヤ・ガッデ氏とプロダクト責任者カイヴォン・ベイクプール氏が、「我々はシャドウBANをしていない」と言っており、「政治的見解やイデオロギーに基づくシャドウBANは確実に行ってません」としていました。

でもバレちゃいましたね。

ビジブリティ・フィルタリング

シャドウBANのことを、ツイッターの幹部や社員は「Visibility Filtering(可視性フィルタリング)」または「VF」と呼んでいたという。

ある上級社員によると、VFは人々に見えるものを様々なレベルで抑制するための方法だといい、非常に強力なツールだと言っているようです。

「VF」とは、Twitterがユーザーの可視性をコントロールすることであり、個々のユーザーの検索をブロックしたり、特定のツイートが発見される範囲を制限したり、特定のユーザーの投稿がトレンドページに表示されないようにしたり、ハッシュタグ検索に含まれないようにしたりするために使用されていたとか。

あるツイッターエンジニアによれば、ツイッターはかなり可視性を制限し、コンテンツの拡散を抑えているという。それは普通の人にはわからないことだそう。

実際にこれらをやっていた部隊は「ストラテジック・レスポンス・チーム(SRT)」と「グローバル・エスカレーション・チーム(GET)」で、1日に200件ものケースを処理することがあったという。

SIP-PES

しかし時には公式のレベルを超えるものが存在し、それらは「サイト・インテグリティ・ポリシー/ポリシー・エスカレーション・サポート(SIP-PES)」と呼ばれていた。

それにはビジャヤ・ガッデ氏や、信頼・安全責任者ヨエル・ロス氏、ジャック・ドーシー元CEO、後任のパラグ・アグラワルCEOなどの秘密のグループが判断に当たっていたという。

このグループは論争の的になるフォロワーの多いアカウントなど、政治的に最も影響が大きくセンシティブな決定を下していました。

このレベルに上がっていたアカウントの一つが、「Libs of TikTok(@libsoftiktok)」で、このアカウントはトレンド・ブラックリストに設定され、さらに「SIP-PESに相談せずにユーザーにアクションを起こすな」と指定されています。

画面上部に赤字で「DO NOT TAKE ACTION ON USER WITHOUT CONSULTING WITH SIP-PES」と表示↓

「Libs of TikTok」の例

このアカウント「Libs of TikTok」は2020年11月にチャヤ・ライチク氏がスタートしており、140万人以上のフォロワーを持っていますが、2022年だけで6回の停止処分を受けているという。

ツイッターはライチク氏に「憎悪ポリシーに違反した」と通知したが、2022年10月のSIP-PESメモによれば、Libs of TikTokは憎悪ポリシーに違反する行動には直接関与していないことを認めています。

さらに2022年11月21日にはライチク氏の自宅の写真が投稿され、住所が載っていたという。

ライチク氏は個人情報を投稿されたことをツイッターに報告しましたが、「Twitterのルールに違反しているとは認められませんでした」として何の対処もしてもらえなかったという。

嫌がらせかな?

社内で話し合っていた

一方、社内用のSlackでは、投稿の可視性を制限するために技術的な方法を用いることを話し合っていました。

2021年初頭のやりとりです。

ロス氏は「我々が実施してきたことの多くの根底にある仮説は、たとえば誤報にさらされることが直接的に害を及ぼすのであれば、晒されることを減らす是正措置を用いるべきで、コンテンツの拡散/悪質性を制限することはそのための良い方法だ」と書いています。

イーロン・マスクはアップデートを約束

イーロン・マスク氏は、ユーザーが自分のアカウントがシャドウBANされていないかどうかを知ることが出来る、ソフトウェアのアップデートを進めていることを発表しました。

このアップデートでは、その理由やアピール方法もわかるという。

やっぱりマスク氏のやっていることは正論なのでは。

左派は彼をあれやこれや叩き続けていますが、ここまで公開されたツイッターファイルを見る限り、左派のやることがいかに姑息なのかを知る証拠になっている気がします。

ところでマスク氏は身の安全には気をつけてもらいたいですが。

ツイッターは民間企業なので、独自のルールやイデオロギーを持つことは法的に問題ないと思います。

ただ裁判でFBIのエルビス・チャン捜査官が証言したように、もしFBIが要請していたとしたら問題ありです。政府機関が民間企業を使って国民の言論を弾圧していたということになるので。

ツイッターファイルの公開はまだ続きます。

第三弾は、またマット・タイビ氏が公開するようです。

イーロン・マスク、ついにハンター・バイデンのラップトップ記事をブロックしたTwitter社内文書第一弾を公開

2022年12月3日

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2023年4月1日
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