マスク着用とコロナの相関関係の研究
日本ではそろそろ屋外ではマスク外しても・・・って流れになってきてますが、ヨーロッパで興味深い研究結果が発表されてます。
それはサンパウロ大学のベニー・スピラ准教授の研究で、4月19日に医学誌「Cureus Journal of Medical Science」に掲載された「ヨーロッパにおけるマスク順守とCOVID-19の結果との相関について」というものです。Cureus Journal of Medical Sciencはオープンアクセスの総合医学誌です。
それによると、マスクはコロナウィルスや空気感染するウィルスの感染防止に役に立たないばかりか、マスク使用と死には中程度の相関関係があるという衝撃的なものになってます。
A peer-reviewed journal article in Cureus called the “Correlation Between Mask Compliance and COVID-19 Outcomes in Europe” found that the higher the mask compliance rates, the higher the Covid case rates. pic.twitter.com/iiQF5LuPN5
— Kyle Becker (@kylenabecker) May 14, 2022
マスク着用率の高い国は結果が悪かった
この研究は人口100万人以上のヨーロッパ35ヶ国における、2020年10月~2021年3月の冬期6ヶ月間の罹患率、死亡率、マスクの使用状況に関するデータを分析し、病気の状態とマスクの相関関係を調べています。
マスクの順守率は5~95%と、国によってかなり開きがある事を示しています。ちなみに5%はパンデミック勝ち組と言われるスウェーデンです。95%はスペインでした。
それによるとマスクの使用率が高い国は、低い国に比べて結果が良くなかったとしています。地域的には東ヨーロッパに比べ、西ヨーロッパの方がマスクと死の相関関係が高かったとのこと。
もちろん西ヨーロッパの方が人口が多いため、それだけ人と接触する機会が多いという事が考えられますが、人口2,000万人を超える7ヶ国を除外しても、相関関係に変化は認められなかったようです。
マスクと死亡との相関関係
スピラ博士は、マスクの使用とコロナの症例や死亡の間にマイナスの関係が無いことから、強いピーク時にマスクを使用してもコロナ感染を減らすことは出来なかったと考えられる、と結論づけています。
また「マスク使用量と症例の正の相関は統計的に優位性は無かったが、マスク使用量と死亡の相関は正で優位だった」と述べ、マスク使用が高いとむしろ死亡が増えていることを示唆しています。
まあマスクについては以前、NIAID(米国立アレルギー感染病研究所)所長のアンソニー・ファウチ博士が、情報公開されたメールの中で「マスクにウィルス侵入を防ぐ効果はない」って言い切っちゃってましたから。
その後急に態度を変えてマスクの必要性を訴えだしています。
ワクチンとの関係は
反論として、国によるワクチンの接種率も関係するんじゃないの?という疑問はあるでしょうが、スピラ博士はその辺も考慮しており、調査期間(2020年10月~2021年3月)の時点ではワクチンの普及がまだ始まったばかりで、接種率20%を超える国はイギリス(48%)、セルビア(35%)、ハンガリー(30%)の3カ国だけだったことから、その可能性は低いとしています。
またマスクを義務付けた時期についても、フランス、ドイツ、イタリア、ポルトガル、スペインなど感染率の高い国では2020年前期から厳格な着用義務を課していたとしており、調査した期間はすべての国で感染のピークを迎えていたため、マスク着用が影響を与えた可能性があると述べています。
もちろんマスクしていた方が安心という方も多いでしょうから、ご参考までということで。
詳しくは→こちら